2009年5月号(第2回)『結果をあらわすto不定詞』

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I consult the encyclopaedia to make sure that I have not erred on the matters.
「私はそういった事柄で間違いをしていないのを確かめるために、百科事典を調べる」だが、ここ「目的」でなく、「調べて確かめる」と「結果」に読めないだろうか?

 これは読めない*。「結果」に読むには、それなりの必然性が必要。以下、その特徴
*前後の文脈から「確かめた」のが明らかならば可

(1) to 不定詞の前後の意外性
例: I woke to find all this a dream.
(眼を覚ますと、すべては夢だった)
(2) to 不定詞の動詞は限られたもの。learnfindseehearbe told など(状態動詞、知覚動詞が主)
例: He returned home to learn that his daughter had just become engaged.
(家に帰ると、娘が婚約したばかりだと分かった)
(3) to 不定詞の前に、only never がくることがある
例: He raised our expectations only to disappoint them.
(彼は我々の期待を膨らませたが、結局失望させることに終った)
(4) to 不定詞が to be の形になる場合に多い
例: My grandfather lived to be ninety.
(祖父は90歳まで生きた)
(5) 連語で to 以下が結果を示すものがある
例: We persuade her to go to law school.
(我々は彼女を説得して、法科大学院に入学させた)

(5)が曲者で、逐一覚えるしかない。

あいまいになりやすい例を一つ。
I wrote to tell him about the incident.「私は彼にその出来事を知らせるために手紙を書いた」だが、これを「書いて知らせた」としてよいものだろうか?
「書いて知らせた」は二つに取れる。
(ア)相手は知った (イ)相手が知ったかどうかは分からない
これは「結果」を含意しない
to 不定詞だから(イ)。訳としては、(ア)ととられる恐れがなければ、そのままでよい。恐れがあるのならば、訳を変えて「書いて、知らせようとした」とすれば、結果は含意しないですむ。

次の諸例は結果を含意するかどうか、考えてみてください。
Sickness drove him to commit suicide.
implore a judge to overlook his misdemeanor
She obliged herself to refrain from drinking.
He urged us to work hard.
force a person to sign the contract
His illness compelled him to stay indoors.
I encouraged him to try again.
entice a friend to quit school
discipline oneself to become a commander
I convinced her not to quit her job.
 
(答え)
含意する(余儀なく…させる)。
「彼は病気を苦にして自殺した」
含意しない。
「軽罪を見逃すよう判事に懇願する」
含意する(強いて…させる)。
「彼女は飲酒を慎まざるを得なかった」
含意しない。
「彼は私たちによく働くように命じた」
含意する(無理やり…させる)。
「無理やり契約書に署名させる)
含意する(無理に…させる)。
「彼は病気のため家に閉じこもっていなければならなかった」
*強さは
force compel oblige
含意しない。
「もう一度やってみろと彼を励ました」
含意する(そそのかして…させる)。
「友達をそそのかして学校を辞めさせる」
含意しない。
「指揮官になるよう訓練する」
含意する(説得して…させる)。
「私は仕事を辞めないよう彼女を説得した《そして彼女は納得した》」


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