『英文解釈教室』を読み終えて「受講生編」 執筆者:進学校教諭

『英文解釈教室』1.1.3の英文
One fine spring morning, a great many years ago, five or six young men met together in a large hall.

下 線部の「a great many…」の箇所においてある疑問が浮かびました。高校の授業では、「a great many…」は一種の熟語的表現として、「かなり [非常に] に多くの・・・」として暗記させています。しかしよく考えてみると、「years」と複数形になっているにも関わらず、なぜ単数形であることを示す冠詞の 「a」が使用されているのか、ということです。

柴田耕太郎先生によると、この「a great many…」の「a」は「some」の意味であるそうです。古英語oneの弱化でa, anができたが、元々some(いくらかの)の意味もあり、その名残とのこと。ジーニアス英和辞典には、この「some」の意味になる「a」は [a(n)+形容詞+数詞+複数名詞]の形式で用いられることが記載されています。

不定冠詞「a」と対になるものとして定冠詞の 「the」がありますが、日本語にはこういった冠詞に相当するものがみられません。そのため日本人にとって冠詞を理解するのはなかなか難しいことではあり ますが、英語母語話者が込めたメッセージを読み取る姿勢があれば、無味乾燥に見える文法学習も楽しんで進めることができるのではないでしょうか。

執筆者プロフィル:今春大学を卒業したホヤホヤの進学高英語教諭

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