この一年を振り返って 執筆者:流浪の会計士

 私の担当するブログも今回が最終回となりました。執筆を頼まれたときは12回もネタが見つかるかなと思いましたが、何とかここまでつなぐことができました。最後は、これまで書いたブログのいくつかを振り返ってみます。

●2018年11月「言葉を大事に」
 この回では、映画「DARKEST HOUR」(邦題「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」)を見て、言葉を大事にしなければならないと書きました。
 またこのブログでは、よい日本語の文章に数多く接しておきたいとも書いたのですが、そう書いてふと、最近、昔から読み継がれている日本人作家の作品をほとんど読んでいないことに気付きました。そうなると無性に読みたくなり、何かで名文家として紹介されていた(と思う)芥川竜之介から始めてみることにしました。今は、岩波文庫から出ている昭和の作家たちの短編集を読んでいます。

●2019年1月「初めてペーパーバックを完読して」
 この回では、初めてペーパーバックを完読できて嬉しかったこと、完読できた理由として、とっつきやすさ、気楽さ、耐久力を挙げました。
 その次にチャレンジして現在進行形なのが、カズオ・イシグロさんの ”The Remains of the Day” (「日の名残り」)とE.H.カーの “What is History?” (「歴史とは何か」)です。話の内容は、邦訳を先に読んであったので分かっているつもりでしたが、クリスティと比べると、単語が難しくて、複雑な構文も多い感じがします。そうなると、気楽にというわけにもいかず、なかなか先に進みません。本当に挫折しそうになったらもう一度邦訳を読んで、何とか最後まで読み通したいと思います。

●2018年6月「昔を思い出して」
 この回では、昔勉強した資料や本を整理しながら、その当時を懐かしみました。学生のときは、専攻である会計学の英語文献を購読する授業がありました。けれども、世の中に出回っている英文解釈の解説書は、たいてい小説やエッセイなどの親しみやすい文章が題材になっていて、堅い専門書を取り上げたものはほとんどないのではないかと思います。
 そうした中で最近手に入れたのが、根井雅弘先生の「英語原典で読む経済学史」(白水社)です。アダム・スミス、リカード、J.S.ミル、マーシャル、ケインズなど著名な経済学者の著書の一部分を取り上げて、英文の読み方と学説を解説する内容となっています。当然ですが、この分野の知識なしで読み進めるのは難しく、この本も初めの方を読んだところで止まっています。他の解説書から予備知識を仕込んだ後に、続きを読むつもりです。学生時代の気分に戻れるのを楽しみにしたいと思います。

 

 こうして振り返ってみると、少しずつ興味の幅を広げようとしている自分がいます。ずっと会計士という職にあって、会計や監査という専門分野で実務経験を重ねてきたわけですが、もしかすると、そこで身につけた知識やモノの考え方だけでは飽き足らないものを感じているのかもしれません。その実体が何であるかは今後の課題にして、とりあえずいろいろなことに興味を持ち、自分の生活をより心豊かにしていきたいと思います。