プレーイングマネージャー 執筆者:プレーイングマネージャー

 いよいよ最終稿の月となりました。
このたびこのような機会を与えてくださった柴田先生をはじめ、英文教室の関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。また、遅筆ゆえ毎月毎月多大なるご迷惑をお掛けして参りました、ウェブマスター様にもお詫び申し上げます。前月分を脱稿すると安堵してしまい、締め切りが近づいてから次の題材を考えるという自転車操業ゆえ、毎月毎月同じようなスポーツに偏向した時事ネタに終始してしまったことは1年間を振り返っての反省点であります。  毎回毎回言いたいことを言ってばかりでしたので、中にはご不快に思われた方もおいでかも知れません。ですが、こうしてまとまった文章を書く機会はありませんでしたし、ブログもやっていない身としては、自分の拙文がネット上にアップされるという貴重な経験をさせていただくことができました。
 さて、今月は私のペンネームであり今回のタイトルでもある「プレーイングマネージャー」について触れたいと思います。
 読んで字のごとく、部下の育成・指導を担う管理職としての「マネージャー」と売上に貢献する現場の「プレーヤー」を兼任して行うことですが、私にはプロ野球の野村克也氏(元南海他)、古田敦也氏(元ヤクルト)が務められた、「選手兼任監督」という言葉のほうがより身近です。自分では今もって全くそのような器だと思っていませんが、少し前に診療科責任者という立ち位置を拝命し、現在に至ります。
 ところで皆さんは医師に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
テレビドラマ等で扱われる診療科はメジャーどころでは外科、救命救急科、新生児科(小児科・産科)、その他は法医学、病理医などでしょうか。内科系では、心筋梗塞や狭心症に心臓カテーテル治療を行う循環器内科、脳梗塞に対する血管内治療を行う神経内科(脳血管内科)、そして内視鏡を扱う消化器内科、同じく気管支鏡を扱う呼吸器内科などの診療科を除き、自ら手を動かして仕事をするというよりは、鑑別疾患を考え検査を出して結果を適切に解釈し、病態を解明し治療方針を考える、要するに頭を使う業務が中心です。内科の治療はご存知のとおり薬物療法が中心です。外科系は皆さまのイメージ通り、もちろん頭脳も使いますが、腕と体力勝負の診療科です。外科系の医師は、部長などの管理職や院長・副院長などの病院幹部になられたあとも常に現場主義で定年までメスを握り続ける方がほとんどで、本当に手術が大好きでその道に進まれた方々ばかりです。内科系は、職人である外科系よりも下積み期間が短いため、医師として学年が上がっていくにつれ現場で汗を流して一兵卒として働くという立場ではなくなり、部下に経験を伝授することやその他の管理業務が業務の中心になるように思います。
 私の専門は消化管内視鏡検査・治療で、目と手先の感覚で仕事をしています。早期癌の内視鏡手術が主な業務です。いわゆる頭脳労働メインの一般的な内科ではなく、肉体労働なので内科の中では外科に近い立ち位置です。年々監督としての業務が増える中にあって、現役選手との両立は正直困難が伴いますが不可能ではなく、私は今後も一選手として常に現場に立ち続けていきたいという思いからこのペンネームを名乗らせていただきました。患者に提供する治療の質を保ちながら部下を育成することも大事な仕事で、どこまで我慢して部下にやらせるかという点では日々試行錯誤の連続です。働き方改革が叫ばれている現在、労務管理も非常に重要ですが、業務が定時内に終わらずに、肝心の会議に出席できないこともあり、ひいては自分の診療科の不利益になったりしないか、と危惧することもままあり今後の課題です。近年では視力や体力などいろいろな面で衰えを感じることも正直ありますが、自分としては現場に立てなくなったら医師としての賞味期限切れだと考えており、自分が必要とされ仕事をいただける限りは常に現場にこだわって仕事をしていきたいと思っています。
 私は英文法ゼミにお世話になって、翻訳関係のみならず、仕事や趣味で英語を使ういろいろな職種の方にお会いすることができました。何よりもすでに英語がお出来になる方ばかりなのに、貴重なお休みの日に英語の修行に励んでいらっしゃるその姿勢に深く感銘を受けました。またそのような腕に覚えのある英語高段者の方々がこぞって門を叩かれ、そして満足されている、その環境を提供されている柴田先生は本当に素晴らしい先生だと思いました。私のような若輩者が申し上げるのもおこがましい限りですが、感謝の意をお伝えしたく申し上げました。今後も、英語も仕事も一生勉強を続けていく所存です。
 一年間駄文にお付き合いいただきました皆様にはこの場をお借りしてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。