翻訳雑感  龍宮小僧 (日英翻訳者)

いよいよこのブログの更新も最終回となりました。
あっという間の一年間でした。最初は少し不安もありましたが、お陰様で続けていくほどに気持ちは軽くなっていきました。やはり継続は力なりですね。
英文教室を知らなかった頃の私は、長年翻訳をやってきたけれど、これでいいのかどうかと悩むことも多く、また、直訳と意訳のどちらをとったらいいのか分からずに、悶々としていたこともありました。映像翻訳の学校に通ってからは、映像翻訳は、ほとんど直訳というものが当てはまらない翻訳分野だと知りました。当時の先生に辞書に載っている訳語をそのまま使うなとはよく言われました。その真意は英文教室で学んだ今ではよく理解できます。単語の語源を知れば、その文にあった訳語は自ら浮かんできます。ですから、辞書にその訳語がすべて載っているとは限りません。
ただ、長年、辞書に載っている訳語だけを使わなければならないと信じて、それが当たり前のように習慣化していましたので、そこから抜け出ることは容易ではありませんでした。一般的に多くの人がそうであるように、私も、翻訳の仕事を始めるのに、中学、高校で学んだ文法だけでは不十分だというのが全く分かっていませんでした。だから、勉強不足でもあり、いざ仕事を始めて、経験を重ねるうちに行き詰まってしまったのです。
今は、実際にはそう容易ではありませんが、翻訳は元の文意を正確で自然な日本語(英語)で表現することだと思います。直訳とか意訳という次元ではないと思いますが、どちらかと言われれば、ほとんどの場合は意訳になるでしょうか。直訳だと日本語(英語)が不自然で読みづらい、つまり、意味を理解しにくい(通じない)ことが多いです。
けれども、いろいろな分野の翻訳で、ある分野について知識や経験がない場合は、力不足なのかも分かりませんが、直訳になってしまいがちです。
まだまだ、学ぶべきことだらけですが、これからも英文教室で柴田先生をはじめとして様々な専門家や有識者の先生方のご指導の下、更に磨きをかけて、努力精進していきたいと思っています。
このような貴重な機会を与えてくださった、柴田先生、ウェブマスター様、その他関係者の皆様に感謝申し上げます。そして、一年間、拙文にお付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

 

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